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ビーチ
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​瀬戸内ユニブルー

海ゴミ問題は世界レベルの課題となっています。きれいな瀬戸内海を次世代につなぐ

ため、京都大学と山口県立大学のメンバーが手を組みました。「新しい観光スタイル」と

「サイエンス」の力で環境問題地域課題の解決を目指すプロジェクトです。

新しい観光スタイル:エシカルツーリズム

 エシカルツーリズムとは、環境に配慮した倫理的(エシカル)な旅(ツーリズム)のことです。これまでの観光は、有名な観光名所を少しでも多く巡るスタイルが一般的でした。そのためには、少しでも効率的な移動ルートを考えたり、ひとつひとつの観光名所での滞在時間を短くしたり、まるで仕事のように限られた時間の中で旅行プランを立てる必要がありました。さらに、SNSで簡単に旅行先を共有できる時代。特定の観光地に地域の許容範囲を超えて観光客が殺到するオーバーツーリズムが問題になっています。また、自然が観光対象となっている場合、生態系に与える影響も懸念されます。エシカルツーリズムでは、従来のように観光地を巡りながら旅そのものを楽しむだけでなく、地域の環境問題について知り、考え、行動することで、楽しみながら様々な課題の解決を目指します。

 

エシカルツーリズムの例:観光×海ゴミ

「ギルティフリー」って言葉、聞いたことありますか?

罪悪感を感じなくて済む、という意味の言葉です。

旅行って楽しいけど、観光地を駆け足で巡るだけで終わってしまっては、
なんだかむなしさを感じたりするかもしれません。

観光地を単に消費するだけではなく、その場所のことを理解して、
地元の人と同じ目線になってみてはどうでしょう。

ふだんは体験できない非日常を、

ほかのだれかの目線になることで体験できるかもしれません。

そして、自分の行動が誰かを幸せにすることが、

自分のこころを豊かにしてくれるのではないかと思うのです。

 

エシカルツーリズムでは、

地域について学ぶこと(地域の環境・歴史・文化・問題など)

地域の方と知り合うこと

地域をよくするために考えること

地域のために行動することを目指します。

私たちユニブルーでは、エシカルツーリズムを通して海ゴミの問題に取り組んでいます。

プラスチック製品は加工も容易で耐久性も高く、私たちの生活を豊かにしてくれます。

しかし、それが「ゴミ」として流出してしまうといつまでも海の中を漂ってしまいます。

エシカルツーリズムを通して海ゴミ問題を解決するためには、

多様なアプローチが必要です。そして、大学には幅広い分野の専門知識を持った

研究者や学生がいます。私たちは、楽しみながら環境問題を解決するための

新たな旅の形態を模索するため、ユニブルーという団体を立ち上げました。

 瀬戸内海の環境を保全するため、普段は大学で生態学や地理学、文化人類学を学ぶ

研究者および学生が手を組んだユニークな団体。それがユニブルーです。

​人気の観光地を外れるとこんな場所を見つけました。観光地ではない場所は清掃がされない場合が多く、ひっそりと海ゴミが蓄積していきます。

部屋の掃除をして心が晴れるように、海岸をきれいにすることで気持ちが穏やかになるかもしれません。私たちユニブルーは、観光しながら環境問題にアプローチする仕組みを探っています。

サイエンスの力で環境問題を解決する

海ゴミ問題を解決するためには、いつ・どこに・どんなゴミが蓄積しやすいのか明らかにすることが必要です。また、砂浜の海ゴミを回収して海に流出しない取り組みが必要です。しかし、人口減少が進む地域では砂浜の海ゴミのモニタリングや回収に参加できる人員​にも限りがあります。

そこで、私たちは人工知能(AI)の力を借りることで、効率的な海ゴミ調査ができないか研究しています。例えば、人力では1日かかるような広い海岸でも、ドローンとAIを組み合わせることで、はるかに短時間かつ自動的に海岸のゴミを検出できるかもしれません。

取り組んでいる研究の例:海ゴミ×音楽×AI

これまでAIを活用して瀬戸内海の海洋ゴミ問題に取り組んできました。

研究者の仕事は新たな知見を見つけて、それを論文としてまとめること。

しかし、論文を書き上げたとしても、

一般の人々がそれを目にする機会はあまりありません。

海ゴミ問題を解決するためには、多くの人がこの問題に関心を持つ必要があります。

でも、「環境問題」って難しくてお堅いイメージがあるもの。

よりたくさんの方々に海ゴミ問題を知ってもらうためには、

サイエンスの力だけでなく他のアプローチが必要だと私たちは考えました。

そこで注目したのはアートの力。

ユニブルーでは、拾った海ゴミで楽器を作り音楽を奏でることで、

楽しみながら海ゴミ問題に向き合える新たな仕組みをつくっています。

ドローンで海岸を撮影すると、どこにどんなごみがあるか一目瞭然(左図)。人間が海ゴミをひとつひとつ確認して分類するのはかなり大変です。でも、AIの力を借りることで、ドローンで撮影した画像の中にある海ゴミを自動で検出することができます(右図)。

ドローンとAIを組み合わせた

海ゴミの自動検出に取り組んでいます。

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海ゴミで作ったオリジナル楽器で演奏会。

楽しく海ゴミ問題に取り組める

イベントを企画しています。

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